| Q |
| 我が国は、今、500兆円を超えるとも言われる財政赤字を抱えた危機的な状況の下、少子・高齢化問題、 高度情報社会への対応、教育問題、国際的な役割、危機管理、環境問題など、国の在り方の根本を見据え て取り組まなければならない多くの課題に直面しています。 しかし、このような今日的な課題に対して、戦後50年を経て肥大化し、硬直化した戦後型行政組織の縦割 行政では、もはや適切な対応ができません。そのため、今国会では、戦略的で、簡素・効率的で透明な政府 の実現という、行政のスリム化を目指して中央省庁再編法案が審議されているところであります。 同時にまた、地方行政を取り巻く環境も大変厳しいものがあります。自治省がまとめた平成10年度の税収 動向調査によると、企業績の悪化で法人税収が落ち込み、平成11年度3月末までの累計税収額は14兆 5,000億円で、地方財政計画で見込んだ額を約2兆9,000億円も下回っております。 我が埼玉県におきましても、県税収入の落ち込み、地方債残高の増大、基金残高の減少といった大変厳 しい財政状況と承知しておりますが、そうした中で、介護保険の導入など高齢社会問題や、様々な環境問題 への対応など、新たな行政課題に取り組んでいかなければならないわけでありますから、行政のスリム化を より一層図っていく必要があると考えております。 地方分権時代の小さな行政のキーワードは、住民参加と情報公開であると考えます。 行政のスリム化のため、これまでの官民の役割分担をいま一度見直し、民間にもできる分野は極力民間 に委ね、また、住民が主体的に行政にかかわっていける環境を整備し、行政と住民の協力関係を新たにつく り上げていくことが大切だろうと思います。そうすることによって、行政は、真にやらなければならない分野に 絞るなど、行政の簡素・効率化を図り、より小さな行政へと行政改革を推進していくべきであると考えます。 そこで、行政改革を最大の課題の一つとして取り組んでこられました土屋知事におかれましては、今後ど のように行政改革を進めていこうとするお考えなのか、行政改革を進めていく上で障害となっているものは何 か、また、その障害を克服するためどのように対応していくお考えなのか、御所見をお伺いいたします。 |
| A 土屋 義彦知事 |
| 我々、地方自治体にとりましての悲願とも言うべき、475本になんなんとする地方分権 推進法案が、1本にまとめられまして、国会に提出されまして、今、参議院において、審議がなされておりま す。 いよいよ、地方自治体にとりましては、まさしく夜明けでございます。 そこで、この時代の変化に対応し、県民の立場に立って多様な行政サービスを提供してまいりますために は、議員御指摘のとおり、簡素で効率的な行政体制の実現に向けて、やはり徹底した改革を進めることが不 可欠でございます。 しかしながら、「言うは易し、行うは難し」と申しましょうか。いざ、実行ということになりますと、なかなか困 難な問題がございます。 そこで私は、これまでに、部の再編・統合や職員定数の削減、それからまた外郭団体の整理・統合など、 簡素で効率的な行政体制の実現に向けまして、全国に先駆けた改革に取り組むとともに、私は機会あるご とに、職員に対しまして、経営感覚やコスト意識を持つよう繰り返し訴えてまいったところでございます。 しかしながら、今日、極めて厳しい財政状況の中で、さらに効率的かつ効果的な行政体制を確立するため に、県民生活重視の視点から、県の行政の仕組みを抜本的に見直す、いわば構造的な改革に取り組むこと としたところでございます。 県民の視点に立って各種の施策の内容を抜本的に見直す、施策評価システムの構築に取り組むほか、特 に、鈴木議員の御指摘の官民の役割分担ですね、これは非常に大事なことでございまして、行政と住民と の新たな協力関係の構築などにも積極的に取り組んでまいりたいと、考えております。 また、民間主導による社会資本の整備、いわゆるPFIの導入や、非営利活動を行う民間組織ですね、いわ ゆるNPOとの連携など、従来の行政の枠組みにとらわれない、いわゆるバリアフリーですね、 新しい手法を 検討してまいりたいと考えております。 さらにまた、こうした見直しを進めるに当たりましては、できるかぎり 多くの県民の皆様方の御理解をいただくことが重要でございますので、情報公開制度の見直しや県政情報 の提供の充実にも努めてまいりたいと考えております。 しかしながら、改革を進める上で、先ほど申し上げましたとおり、我々の力だけでは解決が難しい障害もご ざいます。いわゆる税財政構造などの制度上の壁や、長年の慣行による変化への抵抗などもあります。 私は、現在の厳しい社情勢環境こそ、制度上の壁や旧来の慣行を打破する千載一遇のチャンスであると 思っております。 「今日の改革なくして、明日の埼玉はありえない」という不退転の決意で、あらゆる障害を乗り越えて徹底 的な行政改革に取り組んでまいる決意でございますので、鈴木議員をはじめとする議員の皆様方の御理解 と御協力を賜りますよう、心からお願いいたします。 |